フォトグラメトリの精度とは
見た目さえ良ければいいという3DCGあるあるからの脱却。
今回は僕の知ってる範囲内でフォトグラメトリの精度という不毛な話題について書きたい。 もちろんこの図に書いてる「精度」を言いたいわけではないが、まずMetashapeといったフォトグラメトリソフトにあるパラメータとしての「精度」を簡単にまとめたい。
写真アライメントの精度「Accuracy」
(Metashape/Photoscan)
「精度」の選択は、処理に使われる画像の解像度(画素数)を規定する。「最高」("Highest")は、読み込んだ元の画像を縦横それぞれ2倍に拡大した画像(画素数は4倍)で処理を行う。 …中略
「高」は、元の画像のまま処理を行うことを意味する。
「最高」についてはほとんどの場合では使う必要がないし、むしろレンズ歪み、手ぶれなどいろいろ要素を考慮しなければならないデジカメの画像だったらReprojection Errorという「精度」の低下につながる恐れがある。
高密度クラウド構築の「品質」
「品質」("Quality")は、MVSに使われる画像の解像度に関する設定だ。「最高」は元の画像をそのまま用いることに対応し、1段階下がるごとに縦横それぞれ半分の大きさにダウンサンプリングされる。時間の許す範囲で高い設定を選ぶべきだ。
余談だけど、RealityCaptureのAliment Settingなどにも同じようなパラメータがあって、
測定の観点からの「精度」
測定の観点からは「結果のばらつき(=precision)」ですが、正確度(=accuracy: JIS Z8402-1では真度)も併せた感覚で使ってる人が多そうですし、そもそも解像度の高いモデルをイメージしてて測定誤差はあまり関係ないような気もしますね…https://t.co/QwswawMjLi pic.twitter.com/s1cApDFdha
— atsushi_noguchi🌕 (@fujimicho) November 11, 2019
実物と比較して、フォトグラメトリで作成したモデルの「再現性」を評価する「精度」。手実測からデジタル実測に移行する際に必ず出てくる問題→デジタルで測って得たデータは信頼性あるの?という。
結局それは手実測のデータと比べるしかないかと。 そこは分野ではないので割愛。
Measuring the difference between two meshes
二つの点群/Meshデータの違いを比べて、ヒートマップとして可視化する方法。
フォトグラメトリとレーザースキャナで撮ったデータを比べてみてもいいと思う。
キャプチャーした3Dデータとリファレンス画像の比較
Practical Dynamic Facial Appearance Modeling and Acquisition
三次元形状推定の精度
Mesoscopic Facial Geometry Inference Using Deep Neural Networks
Deep Neural Networksを用いて推定した肌のディテールと計測した真値との差を表すヒートマップ。フォトグラメトリといったスキャンデータは比較されるほうにある。
精度と分解能
ハンディスキャナの技術仕様では「 3Dポイント精度 / 3D精度 / スキャン精度/ 分解能 0.05 mm」のようなのがよくあるけど、ここではその表記の仕方について詳しく議論しない。
しかし似たような曖昧な考え方をフォトグラメトリに持ってくると、もう一つ
「実物をどれぐらい細かく再現できたか」という精度の定義が浮かび上がる。
つづく?
測量の観点からの精度
統計学で見るフォトグラメトリの精度
よし寝るか(6:10)